ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

自分の「変わらないもの」を持つ。

今日は友人とハリストス正教会へ。
大学で宗教学を学んでいるのでその一環です。

私の今のテーマは

いかに楽しく
いや
せめて
少しでも苦しみや悩みを取り除いて生きていけるか。

その可能性を持つものは、

宗教か
スピリチュアリズム
哲学的に思想していく
もしくは何も考えず日々の快楽を求めて生きるか

になると考えていますので、それぞれを冷静な眼差しで観察、考察しています。

今日同行してくれた友人は
様々な悩みからあれこれ宗教を、入信まではしないのですが探したり
心理学に没頭したり。

哲学的な話は理解できないとずっと言っていた人です。
ただし様々な哲学書や文学を学び、知識は高いのですが。

その彼女が、どうしても私の言うことを理解できない、でも理解したい、と
お勧めしたマトリックスの映画を
私の説明する観点で見直してくれた・・・と

すると、
「わかった!!!」そうです。

生きるのが一気に楽になった、ありがとう!

と言っていただけて。

ますます哲学は
宗教やスピリチュアルに親しめない、もしくはそれらでは幸せになれなかった人の
核になれる、ということに自信がついてきました。
マトリックスの映画がなぜそんなにすごいかはまたいずれ・・・。


さて前置きが長くなりましたが
先日の講義の続きです(笑)

世界は常に変化しています。
自分も。
同じ川に入ったつもりでもその水は常に流れ
変わらないものはなにひとつありません。

人は死に
愛も形を変えてしまいます。

外見は変わっても自分の中身は変わらない・・・そうでしょうか?
映画や本や学びや友だちや親との会話などなどで
自分の嗜好が変わったことはありませんか?
流行のものをいいと思ったりしたことは?
そもそもさまざまなものに影響されて人は育ち、生きてきたのです。
それがない人間なんて皆無です。

だからこそ人は
変わらないものを求めてしまうそうです。
それこそが自分の真理になり得るからです。

宗教はまさに、「変わらないもの」として神を心に置いていますから
信心できたら幸せであろうことは理解できます。
戦争などの善悪は別として。

ところで先日、松任谷由実さんがテレビのインタビューで
常に変わり続けることが自分の変わらないものだ
とおっしゃっていました。

まさに哲学べースの思想。

ちなみに変わる、とはより善く変わるという意味を含み、
ただ変わってしまった、変わらざるを得ない状況だった、とは違いますから。
さすがですユーミン。カッコいいです。

さてあなたの変わらないものは何ですか?

それを持つ人は強いんです。何があってもそこに帰ってこれますから。

しかしそれを他人、もしくは他人との関係に求めてしまうと苦しみます。
だって人は変わる、あなたも変わる。
そして何よりあなたの観た世界はあなたが作り出している世界。
それとまったく同じ景色を他人が見ていると思うのは勘違いです(笑)

例えば「赤」という色。これが全く同じ色であると認識している、と
どうして言えるのでしょう?

黒い瞳と青い瞳とでは見ている色が違うように

人によって見ている色は違うかも知れませんよね。

同じ赤でもビミョウに暗かったり明るかったり。
人類の数だけ赤があるかもしれません。
だってどうしても他の人の見ている色は見れませんから。

網膜を取り換えたら物理的には見える、と思った方。

それ以前にそもそも
色とは脳が作り出しているものであり、
実際の物質がこの色を持っているわけではないという科学的事実は
多くの皆さんがご存知かと思います。

しかし色が本当に赤かどうかは、まあ、赤なんでしょうし、
議論するほどのものでもありません。
言いたいのは

この、色の例の様に
世界は自分で見た、感じた、観念している、この世界以外
けしてみることができないと言うことです。

人間が孤独である、ってよく聞きますよね?
あれは、まさにこういう意味なんです。
この世で人はそれぞれがそれぞれの目で世界を見て感じて
生きているわけです。

当たり前と言えば当たり前ですが、
私はこれを知ったときとても驚き世界観が変わりました。

自分をわかってもらう、とか他人を理解する、とか
それはまさに自分の思い込みなわけです。
わかったような気がする、が精一杯。

さてそれを念頭に
自分の変わらないもの。

すこし考えてみてください。変わらないものを。

ところで今日のお話、少しわかった様な気がする方。

哲学のベースの部分は、この部分です。
この論理を自分に取り入れる、はできないとしても、
理論上はそうなるな、というのは理解できませんか?
簡単ではないですか?

理論上はそうなる、は誰でもわかる・・・と思われました?
それが!!!!
ここが理解できない人の方が多いんです!!!
だから難しいもの、と思われてしまうのですが
わかる人にはわかる。中学生でも理解できます。

もし理解された方は
哲学体質の方です。
難しくて読む気にならないような本も(笑)
書いてあるのはこんなことなんです。
まさに、生きるとはどういうことなのか、ということ。

この話、大学の哲学の講義での、
デカルトがコギトを得るまでの過程の例のひとつです。
とかいうと難しそうですね!!(笑)
そのレベルをあなたは既に理解されたことになります。

哲学、という名前が難しく感じるみたい。
世界の成り立ちの当たり前のことを論理的に語っただけのものなのに。

さてここをクリアすると、俗に言う
「本当の自分」という言葉の本当の意味もわかって
無駄な「自分探し」もしないで済みます(笑)
その他のいろんなこともドミノ倒しの様にわかってくるのですが。

いかがでしたでしょうか。