ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

「時間」の観念

突然ですが、
時間、ってなんだかご存知ですか?ってもちろん知っていますよね。
では、説明できますか?時間が流れることについて。

例えば
「1年って早いよね」と言ったりしますが
何に比べて早いと言うのでしょうか?

ところで私たちは
時間を距離のように観念してしまうそうです。

確かに、距離ははっきりしていますよね。
説明も誰もができる。
1mは誰にとっても1mです。
30m走って振り返れば30m進んだ自分がいます。
これはわかりやすい。

だから時間も、そんなふうに捉えてしまうそうです。
自分が歩いてきた道のり、なんて言いますよね。
人生の事を。

けれど
時間はそういうものでは全くないそうです。

まっすぐ前進しているわけでもないのです。
うーん、難しい・・・
でも、そんなこと、ご存知でしたか?

私は考えてもみませんでした。
哲学を学ぶまでは。

時間は距離のように普通に進んでいき
自分の過ごした過去は距離のように伸びて行き
私たちは未来に向かっているのだ、と。
それは疑うこともない事実でした。
しかし、それは間違っているのです。

ちょっと調べるとすぐに出てきますよ。
少なくとも、
時間は距離のように進んでいるわけではないんだと
それが理解できます。

相対性理論もそうですよね。
誰もが同じ速さの時間を共有しているわけではない。

本屋にいけば
●●歳までにしておきたいこと

みたいな本が並んでいますが
年齢とかカレンダーの月日は、
人間が決めた目盛でしかないんですよね。

そんなことさえ知らずに生きてきた自分が
怖い・・・w

時間という「観念」。

そういうことを考えると、
今日はもう寝て明日はまた仕事で、とか
ローンを何歳までに払い終わろうだとか

なんだか何もかもの根底が
ぐらぐらして

結局、生きるってなんなんだ???に
行きつきます。

人生を楽しく生きる、というか
苦しまずに生きる方法って

スピリチュアルで幸せなことばかり!な
人はそれでよくて
(ただし、マイナス面を見ないようにしている人は危険です。
それこそ、そちら側を「受け入れ」ないと。
幸せなだけの人は絶対にいません。)

心理学的方法で
幸せに生きるマインドを作るのもよいし

でも、なんだかごく最近、
中島義道先生の著書を読んでからかな・・・

幸せに!
幸せに!

と猛進していくのが
なんというか、

うーん。自分には合わないと言うか。

生きていくとはどういうことか、は
人それぞれだと思います。

でも「空」の思想がやはりぴったりくるかな・・・

世の中の物は全て移り変わり
何一つ同じものはない。

それでいて、何も変わらないとも言える。

人は生まれて死ぬだけのもので、
人生の意味はない。

目に映る物さえも
私たちは正確に何一つとらえてはいない。

時間さえも。

としたら
どうしたらいいのか。

哲学では、だからこそ哲学し続ける、つまり
人生とはなにか、
死とはなにか、を
答えがなくても考え続けるしかない、とします。
問題から目を逸らさずにいれば、
それだけで幸せにはなれなくても
不幸には成り得ません。

仏教の教えでは

だからこそ、意味がないからこそ
人生のうちに
心が震えるような感動を
どれだけ味わえるか、
としています。
(仏教、といっても様々な思想があります。
ここでは般若心経)

なんだかそれ、私にはしっくりきました。

もちろん人と触れ合うこと、
人との関係が人間の、人間である根底ではあります。

でも、人との付き合いがスムーズになれば幸せだとか
自分は幸せ!と思うマインドが大事、とか

なんだかそういうことよりも


震えるほど美しい夕焼けを見た、あの日。

宵の明星と月が
お伽噺のような空に浮かんでいた夜明け前。

桜の花びらが雪のように降りしきる
あの春の宵

雪の結晶を初めて見た感動。

何にも汚れていない
生まれたての双葉。

目が離せないような
魂が震えるほどの感動。

それは、誰かと感動を共有するとさえ
思えない、
そんな時間さえない
そんな隙さえない

自然だけでなく、もちろん
美しい音楽や絵画や写真や
さまざまな感動

それらをどれだけ
人生で感じられるか。

それこそが
幸せと呼ぶならそう呼べるような
気がしています。

なんだか、人間関係が、とか
人と競うこととか
人にどうみられるか、とか
本当になんでそんなことに
捉われて生きてきたんだろう・・・

そして時間についても。
自分が生きてきた時間を無駄にしないためには・・・
とか
これからどれだけの時間で何をしよう、とか
(死は一応おいといて)

大事なことは、そこじゃないのに。


ところで、絵画とは
この世の原理、即ち「空」の一部を
切り出したものだそうです。

言葉では説明しきれない
(言葉で説明できないので、
西洋哲学には、「よくないもの」とされています、絵画!)
ものを
切り出してお見せする絵画の展示。

それにあわせて哲学カフェ。
考えたらすごい取り合わせですw

来たる4月16日火曜日から、28日日曜日まで
東京・秋葉原
アートマルシェさんで個展開催です。

土日に哲学カフェを開催予定ですが、
またお知らせさせてください。
すでにご予約もいただいていて、楽しみ♪

いかがでしたでしょうか。
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