ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

日本の神様・4

ロゴスの小径へようこそ。

さて今日も知っていそうで知らない日本の神様について。
初めての方はこちらもぜひ。


日本の神様
日本の神様・2
日本の神様・3


ところで古事記をお読みになったこと、ありますか?
子供時代の絵本でもいいのですが。

古事記を知らない、という人は意外にも多いのですが
自国の神話や神様についての知識がこんなに低いのは日本だけだそうです。
(とはいえ日本は実は神に充ち満ちているのですが。)

日本人は、
神社はお賽銭を入れれば願いが叶う自動販売機だと思っているという
ひろさちやさんの辛辣な批判は

しかし遠からじ。

神社好き、と言いつつ
スピリチュアルを自負しつつ
いったいどれくらいの人が
例えば外国人に神社や神道についての説明ができる程度の知識があるのか。
そんな知識もなく、神社にいってパワーをいただきましたとは
片腹痛い・・・
まあそれでもいいっちゃいいんですがw

日本の神様は
「触らぬ神に祟りなし」
なのをお忘れなくw

もしくは実は何も信じていないから
そういうことができるのでしょうから
それはそれでいいのかもしれません。

恥をかくのは私ではないし、
私にはイデオロギーを語るほどの知識もありません。
それに時代によって宗教も何もかも変わっていくものなので
それはそれでいいのかもしれません。

ただ、歴史や概念を知ることで
単なる自動販売機ではなく
もっと心の拠り所に成り得るのに、と思っています。
(あ。宗教団体という意味で、ではないです)

さて太古の昔
自然を崇拝していたと思われる日本人の祖先。
まあ祖先と言っても
そこにもまた歴史があるわけですがそれはいづれ

それがだんだんと
祖先崇拝と習合していきます。

生きとし生けるものの魂は死後
村の周りの神聖な場所に集まり
ひとつの
タマ
となって
私たちを守るという思想です。

山を神としていた自然崇拝に、
死者の霊への信仰が混ざり合った
古い思想が山岳信仰です。

祖先信仰の思想が大陸から入ってきたという研究は
ここ10年の調査で明らかになったそうです。

また山岳信仰には歴史による変化もありますので、
現在のスタイルと同じだったわけではないようです。

ちなみに文書に残っているものではないので、
いろいろな説もあるそうですが。

これに、シャーマニズム
ヒミコなどはシャーマンだったわけです。それは中国の文献に残っています。

細かく語り出すと枝葉が広がってしまうのですが(^_^;)
最近、日本最古の神社、大神神社にまつわる神話から
シャーマニズムの終わりを示唆する物語についての文献を
読んだばかりでそれもおもしろいのですけど
それまたいづれ・・・w

さて記紀以前の日本の神様とは
自然崇拝と
大陸から入ってきた祖先崇拝が習合したもの

そしてその後のシャーマニズム

ということになるようです。
ここかたどうやって、天照大神をトップにした
神様の系譜ができあがるのでしょうね?

さてその後藤原氏の時代に
記紀
つまり古事記日本書紀が編纂されます。
去年が古事記編纂1300年でしたよね。
ということは、712年に編纂ということになります。

それまで文字にされていなかった日本各地の神話を
太安万侶が書き留めて編集したものが古事記です。

そこに描かれている神話を
私たちはありがたがって信じたりしていますが(笑)
そういう事実がそのまま起こったわけではもちろんなく、
事実を神話という形に変えて物語られています。

とはいえ、伝承だけをそのまままとめたものではなく、
これは日本と言う国のアイデンティティを海外に主張するために
政治的に作られたもので、
世界の神話をベースにしてつくられています。

世界中に似たような神話ってけっこうあって、
国が違っても神話が同じだなんて
やはり神様は実存した証拠!
神話は事実だった証拠!


子供時代は思ったものです(笑)が、
単に他国の神話をベースにしたので
似ているのは当たり前、だったわけですw

一つひとつの物語に、
他国の古い神話のベースがあるのでそれを調べるだけでも興味深いです。

記紀については、少し調べれば膨大な説が浮上してきますので
興味がある方はぜひ。

さて
記紀の神話を紐解くと、
日本の古い神々、国つ神

他国から(天から、とされています)やってきた天つ神に分かれます。

古事記を読むとやたら結婚の話が多くて、
それが縁結びの神社に繋がっていますが、

婚姻の話が多いのは
他国から入ってきた人種と
ネイティブ日本人が婚姻により融合してした証でもあります。
もちろん戦いもあったことを記紀は物語っていますが。

国譲りのお話をご存知ですか?

日本という国がやっと出来上がった頃
天つ神の天照大御神の命令により、
この国は私たちが治めるから
国を譲れと武力で脅して
国は天つ神に奪われ、支配されます。

負けたオオクニヌシは出雲に封印されています。
出雲大社はそういう神社なのです。

でも腹を立てることはありません(笑)
私たちのほとんどは天つ神側の子孫です。

ちなみに天照大御神の命令かどうかも
時代によって変わります。
時代によって、時の権力者により
都合に合わせて古事記は何度も書き直されているのだそうです。
これは残された史料による事実です。

私たちが
この神社は一宮だから神格が高い、などと決めたのはもっと後世の話。
神代の時代に決まっていたことではないのです。
そしてそれは悲しい歴史の名残り。
それも知らずに、神格が…とか迂闊に話すと恥ずかしいですよ(笑)

だいぶ抑えて書いていますが、
日本の神様を遡ると、今も昔も変わらない
政権争いの歴史が垣間見れます。

神は世につれ、ですw

でもそれでいいんです。
正しい歴史、などというものは存在しません。

私はどんな経緯があっても神社が好きで
それは、古の神々を取り込んで
いまの神様に至っているからだと思います。

神社にいき、ここには○○ノミコトが祀られていますと書いてあって
その神社によってそれは変わるのに
私たちはなんだか一つの神様に祈っていると思いませんか?

それこそが、日本の神様(八百万の神)なわけなんですが。

いかがでしたでしょうか。

哲学ブログとはやや志向が違うのですが
たまに更新しますので、この機会に神社ってそもそもなんだっけ?を
ザッと知っていただけたらと思います。

別に使命感からではないですよw
私がたいした知識もなく(今もですが)
語っていた恥ずかしい思いを
しないで済む人がいれば、という程度でw

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