ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

自己欺瞞〜陰陽師とか呪いとか〜

ロゴスの小径へようこそ。

陰陽師、とか非常に惹かれるものがあります。
とくに夢枕獏さんの小説とか萌えますw

映画になったのを見たときはショックだったなあ・・・
そらないわ!!
生身の人間では表現しきれないものってありますよね。

ところで、陰陽師の活躍とか実際はどうだったのか
ご質問いただいたことがあります。

正式な文書に残る活躍は、1件のみだったそうですよ。
それ以外、記録には残っていないそうです。
なんだ〜フィクションだったのか。

まあ、それに相当する時代に海外ではどんなことが
起っていたかを照らし合わせれば

そらないわ!とすぐにわかります。

孔子が生き方について説いていた頃
日本は稲作始めたか始めないかくらいですからね・・・。

さて当時の呪詛などについて調べると
なかなか興味深いです。

呪詛といえば政権争いです。
自分の子供を次の天皇にしたい思いから
肉親であっても血で血を洗う戦いが繰り広げられていたわけですが

出産時の呪いと、それを跳ね返すための儀式は
それはそれは大がかりでした。
公式な僧や神主だけでなく
各地から修験僧を呼び寄せ祈らせていたわけです。
陰陽師と違ってこちらはさまざまな呪いを跳ね返したという
記録が残っています。

菅原道真公などは、
修験僧に頼むだけではなく、自分の阿闍梨として
さまざまな祈祷を行ったとか。

しかし学問の神様ともなるエリート貴族の彼が
当時、そんな迷信を信じていたのか?
それほど、当時は当然のように魔物の存在が信じられていたのか?

実際は、彼が祈ることで政治的に及ぼす影響、などを
計算していたそうです。

では、まったくの嘘で
祈祷を行っていたのか?

陰陽師たちは、それが嘘だと知りつつ
さまざまな術を駆使していたのか?

レヴィ・ストレースのフィールドワークによると
彼らは、例えば周りを騙すために
それを始めたとしても

自分自身をもいつのまにか騙してしまうそうです。

ある人が、その村の怪しげな祈祷の嘘をあばくため
自らが祈祷師となり、さまざまな医術もどきを施した結果
偶然ではあっても病気が治癒し
いつのまにか彼は本物の祈祷師になってしまった、という
レポート。

治療される方も騙されるわけです。
フラシーボ効果をご存知ですよね?

現代にあっても、薬だと言われて飲まされると
それが砂糖であっても、病気が治ってしまうことがあるので

試薬などを調査するときは必ず
本物の薬を飲むグループと、本物と偽った砂糖なんかを飲むグループに
分けて、その統計で正しい結果を出すというものです。

人は騙されます。
先日も話しましたが、人は騙されやすい。

それは自分自身をも騙してしまう・・・
どんなに人格がすばらしくても、自己欺瞞は必ず発生するそうです。

政治的に利用しようと始めた祈祷、
しかし
その場に身をおいたとき、
自分が本当に祈祷している気持ちになっただろうことは
容易に想像つきます。

平安のあの時代
美しい、狐の子の陰陽師が本当に活躍したのかは
誰にもわかりません。

活躍した、と皆が思えば活躍したことになり
彼は神様にもなったりするわけです。

今日は伊勢の遷宮をテレビで中継していましたが

ここに来るとパワーがもらえます!と
インタビューに答える人は
確かにパワーをもらっているのでしょう。

テレビの、あまちゃんにパワーをもらっています!と
インタビューに答える人と
実は同じなんですよねえ。

やはり神は
どこかに鎮座しているのではなくて
自分自身の中に在るもの

としか言いようがないですね。

だから日本の神様は分祀が可能なんでしょう。

かくいう私も伊勢にいくとパワーもれなくもらえますw
しかし史学を学ぶたびに、パワーは薄れて行く感じでもありますがw
いま行ったらどう感じるかな・・・

今日のまとめ。
人は騙されやすく、自分をも騙してしまう。
陰陽師が活躍したという記録は1件しかないw

そして不動明王にまつわる、
なぜ信じられるようになるかについても学びました。
おもしろい!けれど
またひとつ正体見たり、になってしまいました(-_-;)

でも私は探しているんですよ、本当に。
心から信じるしかない、アートマンの存在を。

すぐにいろんなものを信じられる人は
やはり幸せだな・・・。

自分自身をも簡単に騙せるなら
自分自身も信用なりませんからw

(先日書きましたようにそれを利用してなりたい自分になる、もアリですが)


いかがでしたでしょうか。
そろそろもっと前向きのことを、と思うのですが
そういうブログはいっぱいあるからいっか・・・と思ったりw

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