ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

世界が明るく美しい理由

ロゴスの小径へようこそ。

よくよく考えると
世界はそう明るくはないですよ。

戦争はいまだなくならず
景気は根底から回復しないまま消費税はあがるし
続く異常気象や
放射能で汚染されていく地球。


にもかかわらず

それと反比例するように
昨今流行っているキラキラ思考の方々の増加w

世界は変革を迎え
今までの価値観はいっさい通用しない
お金持ちと貧乏人が逆転するような
そんな世界が来る、んじゃなかったんでしたっけ?
2012年に???

世界は愛であふれ
人の心と心は根底で繋がっている
優しさという根っこで。

それはステキですけど
いつのまにそういうのが流行ったんでしたっけ??


ところで
哲学の始まりの時代

豊かで美しい街アテナイアテネ)で

日々美しい回廊を歩きながら
語らう哲学の思考。

美しい
ギリシアの神々に守られた
麗しい人々。

夢のような時代。

しかしあの明るいギリシアの神々の世界を抱きつつ
彼らは実は暗さを内包していたそうです。
これも去年の夏に講義で習ったのですが

やっと意味がわかりました。

キリストが生まれるずっと前から
彼らはもう既に気づいていたのです。

世界は暗く
ドロドロした
醜いものを内包していると。


私たちも本当は知っている。

どんなに世界は美しく希望にあふれ
これから変革が起きるんだといっても

いま
この瞬間にも
罪のない人が殺され
罪のない子供が飢えて死んでいる事実を。

無くならない戦争と利用される宗教。


広がる貧富の差。

殺されていく動物たち。


「理性」とか「倫理」が
単なるお題目でしかないことを。

知っているんです。
バカじゃないんですから。


でもそこを直視したら生きていけない

直視してこそ解決する、とも言えますが
解決なんかできるわけがないですよね。


そこで生まれるのが美しい神アポロン

正しいものを正しく照らす
太陽の神

世界は明るく歓喜に満ち美しい。

という思想。

本来根底に暗さを内包している
「デュオニソス的原理」で世界は成り立っている

けれどその事実だけでは人は生きていけない

なので
それはそのままにして
蓋をかぶせるように

明るい世界を想定する

それが「アポロン的原理」

と言われています。


世界は美しく未来は希望にあふれ
楽しいことばかり
願ったことは全てかなうと

なぜ近年力説されるのか。
まるで憑かれたように。

いま、日本は特に
実は空前の宗教ブームだそうです。

え??そうなの???

宗教、といってもどこかに所属していない
スピリチュアル、と呼ばれるものを信じている人も含みます。

無条件に何かを信じることを宗教、と呼びます。

私たちは何を必死に覆い隠そうとしているのでしょうね。

明るい楽しい
幸せな世界。
その根底に抱える暗さは

むしろ怖さを感じます。

華やかな栄華の陰で
アテナイはほどなく戦争に敗れ
ポリスも実は崩壊に向かっていたのです。



いかがでしたでしょうか。


週明けから思い切りキラキラの少ないブログ
ロゴスの小径(笑)
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