ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

「現状を打開して得るもの」

ロゴスの小径へようこそ。

苦しみを乗り越えたからこそ、
今の自分がある。

現状を破壊してこそ、
より善いものが手に入る。


このパターン、日本人が大好きだそうです。
生まれつきのお金持ちには反感を持つのに、
貧しい生まれから自力で大金持ちになった、なら
OKらしいです。


ヘーゲル弁証法によると

この世は
今までの風習や歴史を受けいれる状態から

それをいったん破壊することで

新しい展開が生まれる

というようにできているということになります。

古い政権が腐ったまま悪臭を放って君臨していたら
それを破壊する反対勢力が生まれます。
それによって、更に、もともとあった古い政権よりも
さらにより善い政権が生まれる、という観念。

これを個人的なレベルに落とし込むと

現状に満足せず、
それと反対のことをしてこそ
より善いものが手に入る、ということになりますね。

あの時代があったからこそ、
今の自分がある的な。

なんて耳触りがいい!

あの苦労も辛かった時代も、
より善い今に至るには必要だったんだ!

もしくは、今のこの苦しみは
以前よりももっと良い状態になるために必要なんだ!

うん、なんとなくうっすらわかるような気がしていました。

ところがそれは違うそうです。

言われてみればハッと気づきます。

なんとなく誰もが納得してしまうようなその思想、
しかしその根拠もなにもないのです。
わかったようで、実はよくわからない考え方です。

つまり、
今の状態を壊すような反対の状態にしてこそ、
もっと良い状態になる、
というような定義は
この世にはない、ということです。

当たり前ですよね。
今のままの方が良い状態かもしれない。

また、反対の、苦しみを味合わなくても
より善い状態になれるかもしれない。

としたら、

苦しみを乗り越えたからこそ、
反対の事をしたからこそ、というのは
やはり単なる言葉にすぎません。


もちろん
そういう場合もあるでしょう。

確かに煮詰まった会議なんかで
まったく発想を180度かえて考えてみたら
以前よりよい案が出た、

ということはあるので
それが「真」のように感じてしまうわけですが。


この思想はもう19世紀には否定されているのに
日本人はやはりまだ信じちゃってるんですよねえ・・

私も本を読んで

ああ!っとやっと気づいたくらいですから。


根拠のないものを信じると
あまりいい結果にならない、と私は思っています。

たいていが、それによって得をする人に
実は騙されているからです。


天職と言う言葉が流行り、
会社をやめて自分の好きな仕事をする、というのが
少し前に流行りましたが

著名なコンサルタントの方はこぞって

楽しいことは大事だが、
今までしてきた仕事、人脈を活かせる仕事でないと
成功しない
といいます。

楽しいこと、
やってみたいこと、
でも未経験で人脈もないようなものを
突然やってもうまくいかない、と言うのです。
まあ、当たり前ですが・・・でも

そんな風に会社をやめて独立し、
失敗する人がものすごく多いそうです。


根拠のない言葉に騙されず
それでもやりたいことをする、のであれば
それは全然違う意味を持つのですが。


他にもきっと、
なんとなく信じている根拠のない言葉が
いっぱいあるんでしょうね・・・。

それらに気づいていけたら
確実に人生は変わりますね。



いかがでしたでしょうか。

ああ今日もシニカルになっちゃったなあ・・・

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