よけいなお世話
ロゴスの小径へようこそ。
最近、心で「余計なお世話だよ！」と叫ぶことが
よくあります。
以前はそれを、余計なお世話、だなんて思わなかった・・・いえ
思わないようにして
いちいちていねいに返事をしていたのですが。
犬の介護で、
毎日病院へ、ぐったりと死体のような犬を抱いて歩くわけですが
たくさんの人がぎょっとしてこちらを見ます。
それはしかたがない。
私もそうして見てしまうと思います。
でも、声をかけてくる人がいるわけですよ・・・。
それが、
かわいそうね
とかならいいんです。
そうではなくて
「わんちゃん、どうしたんですか」
という声かけ。
こちらは重い犬を抱いて必死、
ギリギリで運んでいるのに
それを見て、道をあけてくれる人もたくさんいるのに。
そういう声かけをしてくる人の真意は
「好奇心を満たしたい」
「声かけしてあげるやさしい自分」
「声かけしないなんて冷たいといけないから、やさしくする」
のどれかですね。
だって、犬がどうしたか聞いても
その人が何を助けてくれるわけでもない。
手が痛くて痛くて、一歩でも足を止めれば
いつ犬を落とすかもしれないので
信号も無視して歩いているというのに。
以前の私ならそんなのにもいちいち答えるか
最低でも会釈してたかな・・・・。
しかし
その偽物のやさしさの理由を知ってからは
無視です。
なんなら
よけいなお世話！と言ってやりたいくらいでした。
そういうこと言ってしまう人、こわーい、とか思っていましたが
むしろ当然だったんですね・・・
だってこちらの、その
「自分のため」のやさしいそぶり、を知っていての発言なんですから。
とはいえ
よけいなお世話
をする人は、そんなに多くもないもんだな、と思いました。
（犬のことに限らずですが）
犬が生死をさまよっているとき、
「犬はどう？大丈夫？」とか
メールしてきた人はたった一人でした。
普通、できないですよね・・・
メールしても何をしてくれるわけでもないのに
調子どう？
って・・・。
（あ、実際してくれる人もいました、が
「調子どう？」みたいなことは聞いてこない、どころか
車椅子を貸してくれたり、車を出すと言ってくれたり
そんな状態ならメールは返事はいらないから、とまで
言ってくれました・・・）
しかも犬の調子は、犬のブログで紹介していたので、
心配してくれる犬友達はそれをチェックしてくれていました。
そのブログを知りつつ
調子どう？
と聞いてくる無神経さの陰には
「やさしい私」
とか
「言ってあげないと世間的によくない」とか
そういう心理が隠れているんですよね・・・
よけいなお世話、と思いつつ
それまでその残酷さに気づかないできた自分も悪いので
スルーはしませんでしたが。
点滴をうって、死を待つしかない私の愛犬。
そこに、調子どう？と言われたのは
本当に辛かったです。
よけいなお世話だよ
と言いたかった・・・
傷ついたなあ。
けれど、そういう自分であることにも気付かず
自分ってやさしい、と思って生きている人の
なんと愚かなことか・・・
自分も昔はそうだったかもしれない。いえ
そうだった。
冷たい人間
とはまさにこういう人のことだね。
相手の気持ちを考えず
自分の対面を保つことしか考えていない。
これ以降、
よけいなお世話を言われた時は
よけいなお世話だよ
と言うことにします。
と、宣言したら
そういう怖い人には近づかないようにする
と真顔で言われたので
それで全然構わないよ。
私がどう生きようが誰に嫌われようが
よけいなお世話
と言ってみました（ああ怖い）
でも
ほとんどは
私は犬のことでは皆さんにとても優しくしてもらいました。
私のわがままも
時間のなさも全て理解してくれて
netで調べ物の時間さえなくて
かわりにしてくれた皆さん。
ブログが更新できないのに
クリックしてくれていた皆さん（涙）
世の中はとても優しくて
自分はとても冷たい人間だった。
それは
人にやさしくする、ということの意味がわかっていなかったから。
よけいなお世話
ときっとたくさん思われて生きてきたんだろうなあ私。
真実を知るということは
恥ずかしい人間だと思われずに済む、ということ。
怖い人、
嫌いな人、と思われてもいい。
恥ずかしい人、と陰でくすっと笑われるよりは。
いかがでしたでしょうか。
シニカル快調！だんだん復帰しつつある るりに
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