人間的な。あまりに人間的な。
ロゴスの小径へようこそ。
おみくじ（とか占い）の結果に一喜一憂する人が多くて
世の中ってなんておもしろいんだと（失礼！）つくづく思います。
昨日は急遽、「東国三社参り」というのに行ってきました。
ちなみに普通に変換したら投獄三者参り、となりました。怖いｗ
これは江原さんかなんかで有名になったパワースポットで
茨城と千葉にある
鹿島神宮、息栖神社、香取神宮
の三社のことです。
先週伊勢参りを済ませた私は
伊勢参りのあとに関東以北の人がご挨拶に行く習わしと
言われている三社にお参りしたわけです、と
言いたいですが
行くことになって車の中で調べてたら
そう出ていただけなんですがｗ
人気のスポットで女性がわんさかお参りしていましたが、
歴史が書かれた立て札は誰も見ません。
どんな経緯で、誰がおまつりされているか、なんて
興味ないんでしょうね。
願いを叶えてくれさえすればいい、
わけで。
いやいや、もしくは
「個人的な願いはいけないから、日本の安泰を祈る」わけか。
日本の安泰、ってだけで既に個人的だと思うんですけどね。
他国はどうでもいいってことか。
人類の平和を祈る？
動物はどうでもいいってことか。
まあ、実際はそうなんですけど。
人は結局自分と関連するもののことを第一に考えずには
いられないのですから。
前もってお話しますと、
私は神社をテーマに作品を描いてきましたし
神社はとても好きです。
ただ、信仰のあり方は時代によって変わるものであること・・・
そして
つまり、神様も変わるんだなあ、とつくづく思えて。
だってね、不幸な死を遂げた怨霊を鎮める神（神社）が
日本には多いわけですが
それがけっこう強引な理由で
「縁結びの神様」になっちゃってますからね・・・
縁結びの神、と言われる神社さんをお参りするときに
ぜひその歴史を調べてみてください。
お参りしているのはたいていが
悲惨な死を遂げた「人間」です。生身の。
あなたが惨たらしい惨殺をされたとして
後世の人に
「素敵な出会いがありますように★」とか
祈られてるのを想像してみてください。
いえいえいえいえ、
本当に、心から
それでもいい、というか
それが歴史というものだと知りましたので
それを批判するとかでなく、
おもしろいなあ・・・と。
ところで香取神宮さんのおみくじ、
スピ好きな方の間では有名です。
厳しいんだそうです。
けれど、ずばりと言っていただけるそうで
ありがたいそうです。
（ちなみに多くのおみくじは、神様が書いているのではなく
タイで印刷されているそうです。）
で、引いてみると・・・
案の定、大吉キターーー！
うれしいもんですねｗ
そう、「くじ」なんですよねえ・・・。
ご神託ではなく、くじ、ね。
蘇我氏に負われた物部氏の歴史などを考えつつ
タイの印刷の話しなど思い出してひいた私。
神様もきっと
厳しい、しかしその人のためになるようなクジ
というのを私なんかには与える気がなくて
まいっかこいつ、大吉で。
としたような気がしてなりませんがｗ
内容はとにかく人にやさしくしろ、ということでした。
やさしく・・・
やさしく、の意味
わかってんのかーーーーーーーーーーーーーー！！！
と思ったりしましたがｗ
そして神様に帰依すれば幸せになれる、と。
うーーん。
神様、そんなこと言うかなあ・・・
少なくても私が考える「神」は
自分を信じれば幸せになれる、祈れば病気が治る
とは言わないような。
では誰がそう言っているのか？
そうです。人間がそう言ってるんですよねえ・・・・。
そんなの、実は皆がわかっていますよね。
おみくじでも占いでもなんでも、
人間が言ってるんだ、なんて。
神の言葉をどうしてそんなに簡単に手に入れることが
できようか！ｗ
占いがときに効果的なのは
自分なりに解釈して、気持ちを切り替えたりできるからで
でもそれはやはり人間の言葉です。
わかっていつつも
（私も含め）
やはり大吉が出ればうれしかったりする。
神は人間がつくったものだからこそ
自分を信じれば幸せになれる、なんて言ってしまうようにあまりに人間的であり
そうと知りつつ縋らずにはいられないことも
あまりに人間的です。
それを思うと
神はいないのでは
という考えに行きつくという絶望。
ニーチェの
「人間的な、あまりに人間的な」
は
もちろんキリスト教に対してですがしかし
宗教の種類はなんであれそう大差ありません。
梅雨明けに向かう気持ちの良い休日
こんなことを考えてしまう自分ってどうなんでしょうｗ
いかがでしたでしょうか。
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