「幸福な人」ってどんな人？
ロゴスの小径へようこそ。
現代の哲学のほとんどがアリストテレスによって考えられたもので
私たちはその思想を受け継いでいます。
その思想は怖いくらい
現代となんら変わらないものです。
アリストテレスの考える「幸福」な人とはつまり
人類が考える「幸福な人」ということ。
うっすらわかるような気もしますが、
どういう人なのでしょう。
お金があったり
物があったり
友達が多かったり
地位があっても
結局それは「幸せそのもの」ではないですよね。
お金を自由に使えるから幸せになるわけで。
お金自体が目的ではないですよね。
名誉や地位も実は
それ自体で幸せになれるものではありません。
なぜなら、他人の承認があって初めて
得られるものだからです。
それ自体で幸せ、と思えるようなものは
ではなんなのでしょう。
それは
自分の特性、能力を高めるような生活をしている人。
（アリストテレスはこれを「徳」といいますが、現代の「徳」とは
全く意味が違います）
しかも
それが苦痛だったり、なんらかの目的のための手段なのではなく
それを行う自体を目的としたものです。
つまり、
能力があるからといってお金のためにその仕事をする、
だと
幸せに直結しません。
これはわかりますよね、私たちのほとんどがそれなのでは
ないでしょうか。
自分の能力を活かしたことを
それ自体楽しみながらしている人
それを幸福な人
と言うのだそうです。
わかりますよねーーこれ。
しかも
その能力がある人が幸せになるわけではないと
彼はいいます。
例えばオリンピックで優勝するような
世界で一番速い人、強い人。
でも本当にそうでしょうか？
実際はオリンピックに出場することもできないような人、
しかしその能力はある人、というのが
世界にいてもおかしくないですよね。
つまり
自分の能力で幸せになれる人、というのは
実際その活動をした人に限られるわけです。
当たり前ですがそうですよね。
どんなに能力を秘めていても
それを開花させないなら
努力したり、いい環境だったりして
能力を伸ばした人には負けてしまいます。
そして更に
それ以前に必要な条件というのもあります。
そもそも
その能力を伸ばすのに必要な
財力やコネクション、世間を渡る能力なども
当然必要です。
うーん、現実的！でもその通りですよね。
ところで、運だけでなんとかなっている人、というのもいますが
（それが現代の流行りですね〜）
実はそういう人は
自力で幸福をつかむ人より下であると
アリストテレスは言います。
まあ、実際は運だけで一生幸運が続くはずもないので
・・・
どうでしょう
まるで現代の成功哲学の本みたいではないですか？！
これらは「ニコマコス倫理学」よりです。
ご興味のある方はぜひ。
ところでお気づきの方もいらっしゃると思いますが
ブログの更新を毎日はしないことにしました。
そうするとランキングが下がってしまうのですがｗ
それよりも
学びや制作に時間をまわすことにしました。
そして近日中にお休みしていたブログを
復帰させる予定です。
一年休んでいた制作を再開します。
多分それが私の「徳」なのでｗ
いかがでしたでしょうか。
更新のはげみにしております、
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