ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

「神様」について

ロゴスの小径へようこそ。

「神」を信じるかどうか、という以前に

神ってどういうものなんでしょうか?


一神教はわかりやすいですよね。
人間の形をした人格をもった神様。

その宗教を信じる人は年々減ってきているそうです。

昔は神様は「天上」などに住んでいると思われていたのですが


空の上には宇宙があって、その先には無限に宇宙が広がっていて
どうやら神様が住む場所は
この世界にはないと 人々が知ってしまったことが影響しているそうです。


地球が宇宙の中心で空が動いているのではなく
地球は銀河系の端っこで自転しているんだと

ヴァチカンが認めてからまだ10年もたっていないとご存じでしたか?


そんなユダヤ教キリスト教が当たり前だった時代、
天動説を唱えれば迫害を受け火あぶりにされた時代に


世界には「外側」のようなものはない
外側に立つ超越的な 神 のようなものはない

といったのがスピノザです。

かわりに

この世界の全てこそが神そのものなんだと言います。

この世界の全てのものが神の一部であり
この一部一部の全てが神であり

といってこの一部分がないと神もないということになる


こういう思想を汎神論と言います。


日本も汎神論だと言われていますが

日本の神道の考えには二種類あります。

ひとつは
古事記日本書紀が成立してからの
人間の形をした神々。古事記に出てくる神様たちですね。

それは自然を表しているともいわれますが
(例えばコノハナノサクヤヒメは桜の女神、火の女神、など)

現代ではまるでそういう人間型の神様がいるかのように
考えられていますね。

そもそも日本の神社の神様のほとんどが
人間です。(!)


日本では亡くなった人間、特に恨みをもって亡くなった人間を
神様として祀る風習があります。

といっても
日本古来の・・・ではなく、700年ころに宮廷で流行した信仰方法が
民間に伝わったものです。

政治争いでの殺人が多かったので
その霊を鎮めることでむしろ恩恵をいただくというような思想です。
御霊信仰といいます。

菅原道真公などもそうです。


しかしもっと昔の日本の神道
アミニズムと言われています。

けれど正確にはアニミズムではありません。

アニミズムとは、精霊の思想です。
つまり、花の精霊、木の精霊、など
精霊が自然に宿っているというような思想です。


日本には、もともとそういう霊の思想はないそうです。

かまどの神、などもかまどに精霊が住んでいるというのではなく
かまどそのものが神、という感じです。



つまりもう一つの日本の神道
自然を神としたものなんですね。

山や岩を祀ったのがそもそもの
信仰のはじまりと言われています。



ちなみに宗教って、古いほうが正しいと
ずっと思い込んでいましたが違います。

新しいからいいわけでもないですが
古いから正しいというわけでもありません。
それを言うと天動説に戻る必要がありますしw


そして
仏教とは
本来は思想です。

哲学的な思想です。

しかし難しい思想を、文字も読めない人が多かった一般人に
広めるために

神様の形をつくって、それを拝むようにとしたものです。

仏教にはさまざまな神様がいますが、
それぞれが深い哲学の思想を表しています。



小さな地球で
さまざまな宗教があって

それを理由に戦争があるなんて
人間て悲しい生き物ですよね・・・
(表立った宗教戦争だけではなく)


日本人は基本的に無宗教であると言われていますが
無神論ではないですね。

ひとつの宗教にこだわらず
あちこちの宗教のいいとこどり・・・かどうかはわかりませんがw
便利に使える部分を導入してきた、というか。


本来お葬式をしないはずの仏教もキリスト教
日本ではお葬式をするようになったのも

そうしないと信者がつかないという事情があったそうです。

宗教をなんでも受け入れつつみせておきながら
むしろこっちに合わせさせた、と言える感じですね。




ところで宗教の状況についての
おもしろい本を読みましたのでご紹介します。



一般市民にとっては宗教はどうでもいいことになってしまっている。

それはもはや毛嫌いしたりするほどの興味もないくらいである。

その証拠に、もし政府が
教会に行くことを義務として命令するなら
人々は仕事を休んでその日に教会にいくだろう。
しかしそれだけのことだ。


今では人々は宗教が

新しい経済的な何かなのか
新しい遊びなのか

決めかねているのだ。




これ、実はニーチェです。つまり19世紀末です。

すごくないですか?!
現代の話しみたい!w



今日は神様について
いろいろ学んだ断片でした。

これからまた宗教学の講義を大学で受けるので
またご紹介したいと思います。


いかがでしたでしょうか。


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