ロゴスの小径 〜心の空洞を埋める方法〜

やさしい「哲学」が世界観を変えます。「スピリチュアル」で幸せになれないような気がする方へ。

まわり道も大事です

ロゴスの小径へようこそ。

いよいよ卒業論文に取り掛かることとなりました。
・・・とはいえ、数年計画ですがw

思えば私は神社を中心とした日本古代歴史を学ぶために大学に編入したのです。

学士入学だったので最短で卒業論文に入るつもりで
すぐに卒論の個人説明を受けました。

そこで、
神社について書きたい、テーマを今から決めてしまって
それに必要な勉強をしていきたい

ということを先生に相談させていただいたのです。
余計な、無駄なことを勉強する時間が無駄なので
効率よく学びたい、と。

そこで先生がおっしゃってくださったのは

無駄やまわり道は大事ですよ

ということでした。


私はものすごく先生の言うことを聞く子なのでw

そうですか、じゃあそうしてみますと

日本史以外のことを学び出しました。


おかげで私は人生で、私にとっては最も大事な「思考する」ということと出会うことができたわけですが

これに出会えなかったらと思うと
どんなにつまらない人生で、
そしてどんなにつまらない自分だっただろうと想像がついて
本当に怖いです。

宗教に帰依されている方にとっては宗教、
仕事で成功されて幸せな方にはその仕事、
恋をしている人にはその恋人と出会えなかったら、と
想像してみてください。

それくらい私には、人生を変えた大きな転換でした。


なんだか陳腐な話にも聞こえますがw
まわり道しなければ出会えなかったのです。


近年、テレビなんかで小学生の職業体験のニュースを見かけますね。

以前は「あんな小さなうちから体験できるなんていいな、
そうしたら必要なスキルだけをどんどん身につけられるし羨ましい」

と思っていました。


しかし
「今日体験してみて、●●になろうと決めました」という
子どものインタビューを聞くと

ちょっと怖いな、と思いませんか?

もちろん子供のことですから
何になりたい、と言っても将来は変わる可能性もありますが

当時にテレビで

子どもの頃からサッカー選手になるのが夢で、努力してサッカー選手になった

というような「ええ話」を放送したりするわけですよ。


すると、
子ども時代からなりたいものを決定し、その夢を追いかけることが
「いいこと」「正しいこと」という教育が成り立っていくことになります。

怖いですね

いったい大人たちは何で子どもを囲い込もうとしているのでしょう・・・

答えは労働、つまり「経済」です。

夢となりたい職業は「イコール」なんだと
啓蒙しているわけですね。

ただでさえ子どもの数が減っているのですから
誰もかれもが立派な「経済人」になってくれないと困るからです。

困る?誰が??

国が、ですね。


もちろん経済的に貧しくなれば福祉にもお金がまわらなくなるので
結果大人たちも困るわけですが


この議論は、戦争の議論と似ています。

「国のため」という「国」とは何か?


それは人ではないことは確かです。
国は私たちのためにあるもので、
私たちが国のためにあるわけではないのですが

怖いことにそれは意識しないと忘れられがちです。


そんな風に考えていくと

まわり道の重要性は

他の可能性を見つけられるかもしれないということに加え
視野が広くなるということといえると思います。


子どもは特に、広い視野を持てる方がいいのではないかと
思ってしまいます。

まあ、その是非は別としても

「こうあるべき」という落とし穴にいつのまにか落とされているということに
気づくことはとても重要で

それに気づくためには、落とし穴をよけてまわり道するしかない
ということなんですよね。


穴に落ちていない人からは
穴に落ちてしまった人のことがよく見えますが

穴に落ちている人からは、外が見えないので

自分が穴に落ちているんだと気づくことさえできません。


子ども時代に決めた夢を実現してそれを一生続けてスペシャリストになること

が素晴らしいことであるという謎の価値観が植え付けられていますが


親の家業を継ぐしかなかった時代の名残りとしか思えません。

もちろん、そうあっても悪いわけではないです。
けれどそれが正しいわけでもありません。

先日も書きましたが
体験することが生きることなんだとすれば

落とし穴の中だけで体験して終わるなんて
なんて狭い人生なんでしょう・・・

しかし穴の中ではそれに気づかないのでその狭さも自覚できないので
幸せだといえるかもしれませんが。


こんなような哲学的なテーマを描いた映画や小説はたくさんありますが
スポーツを例にとったので、思い出すのは「巨人の星」です。

子ども時代は
野球以外の話がつまらない!というくらいにしか思っていませんでした。

しかし大人になってから、その思想の深さについての本を読むと(ややこしいですねw)

主人公が野球だけにまっすぐ没頭するのではなく、
それでいいのか?と葛藤したりする様が描かれて
読者も同様に思考に(つまりそれが哲学なんですが)誘われるようになっているんだそうです。


広い視野が持てたからといって即幸せ、とは言いきれませんが
狭い選択から落ちこぼれたらもう未来はない穴の中で生きるよりも

不幸になる度合いは少ないと感じますがいかがでしょうか。


とても励みにしております♪
よかったら応援クリック、よろしくお願いいたしますm(__)m
 ↓

セルフコントロールランキング